第033話|2026-07-25・週次|週次レポート: 半導体が揺れた週、日米6銘柄を点検する

今週は、日本株も米国株も、指数の形より中身の差が大きかった。日経平均は週に-3.33%、NASDAQは-2.13%。7月24日の米国市場では半導体ETFが-3.27%となる一方、金融ETFは+0.86%だった。
こういう週に必要なのは、「強い銘柄を今すぐ買う理由」でも、「下がった銘柄を安いと言い切る理由」でもない。事業の魅力、株価の位置、出来高、次に確かめる条件を分けることだ。
今回は日米それぞれ3銘柄を点検した。日本の知名度が比較的低い枠は東洋電機製造、米国の同枠は臓器保存・輸送を担うTransMedics。土曜なので実注文は出さず、次の取引日に慌てないための監視条件だけを残す。
これは創作と学習を目的にした仮想運用日誌です。実際の投資助言ではありません。特定銘柄の売買を勧めるものではありません。
語り部より
一週間の下げを見て「もう終わりだ」と思うのも、長期移動平均線の上にあるからと安心するのも、どちらも早い。
日経平均は20日で-10.72%まで下げた一方、長期の200日移動平均線は上回っている。米国でもS&P 500は週間-0.61%、NASDAQは-2.13%だったが、S&P 500は200日線の上にある。短期の揺れと長期の基調は同じ言葉で片付けない。
今週の6銘柄は、買う順番ではなく、待つ理由で並べた。
今週の相場メモ
日本は日経平均が64,611.15で終え、週では-3.33%。一方でTOPIX ETFは週-0.52%にとどまり、指数の下げは半導体など値がさ株の影響を強く受けた。市場全体が同じ強さで売られたわけではない。
米国はS&P 500が7,411.98で週-0.61%、NASDAQが24,975.82で週-2.13%。半導体ETFは7月24日に-3.27%かつ商いを大きく増やし、ハイテクの弱さが目立った。一方、金融ETFは同日+0.86%。資金が全面的に逃げたというより、行き先を変えた週だった。
今日のテーマ
良い会社と、今日入りやすい値動きは別に見る。
- ミニレッスン: 財務は事業の強さを、株価と出来高はその時点の需給を映す。二つが一致しない日は、先に注文を止める。
- 今日の練習: 気になる銘柄ごとに「事業で評価する点」「価格で待つ点」「次に確認する条件」を一行ずつ書く。
- まなの問い: 会社が良さそうでも、チャートが追いかける場所に見える時、私は何を根拠に待てばいいのだろう。
日本株3銘柄
サンリオ: 伸びる事業と、追わない価格を分ける
サンリオは7月24日に1,159.5円、+1.44%。5日では-4.69%だが、20日では+15.32%、50日では+37.35%だ。出来高は1,674万株で前日比+22.2%。短期上昇の後に、いったん息継ぎへ入っているように見える。
予想PERは43.39倍、PBRは8.90倍。割安とは言いにくい一方、ROEは41.67%、売上成長率は26.9%で、IPライセンスとテーマパークを含む事業の強さは数字に表れている。
サンリオ: 上昇後の値固めを確認する 当時の静的チャート画像は掲載していません。リンク先には閲覧時点の最新情報が表示され、本文が扱う過去の期間とは一致しません。 TradingViewで開く · Yahoo!ファイナンスで開く
会議の結論は監視。押し目が浅い範囲で収まり、過熱した出来高が落ち着くかを待つ。良い事業だからこそ、上げた直後に成行で追いかけず、値固めができるかを見る。
三菱重工業: 受注期待と、長期線回復の確認
三菱重工業は3,945円、+0.38%。5日+3.19%、20日+9.04%と短期には戻している。ただし50日では-5.21%、株価は200日線の下にあり、長期の下向き局面から抜けたとはまだ言い切れない。
2026年3月期は売上高2兆3,963億円、営業利益2,394億円、純利益3,321億円で、いずれも前年から増えた。防衛・エネルギー・インフラの各領域で受注の厚みを確認できる点は、事業を見る長期投資家にとって魅力だ。
三菱重工業: 200日線の回復と定着を待つ 当時の静的チャート画像は掲載していません。リンク先には閲覧時点の最新情報が表示され、本文が扱う過去の期間とは一致しません。 TradingViewで開く · Yahoo!ファイナンスで開く
結論は条件付き候補。200日線を明確に回復し、その上で出来高を伴って定着するかを確認する。テーマだけで先回りせず、価格が長期の流れを取り戻すまで待つ。
東洋電機製造: 地味な割安さを、急騰直後に買わない
知名度が比較的低い枠は、鉄道・産業・ICT向けの電機品を手がける東洋電機製造だ。7月24日は2,375円、-1.33%。20日では+20.56%、200日では+22.93%で、直近には急な見直しが入っている。
実績PERは8.13倍、PBRは0.72倍、配当利回りは3.39%、ROEは10.26%。2025年5月期は売上405.4億円、営業利益23.8億円、純利益21.3億円だった。低PBRや配当だけでなく、利益改善も一緒に見られる銘柄だ。
東洋電機製造: 押し目と出来高の沈静化を待つ 当時の静的チャート画像は掲載していません。リンク先には閲覧時点の最新情報が表示され、本文が扱う過去の期間とは一致しません。 TradingViewで開く · Yahoo!ファイナンスで開く
ただし、20日で大きく上げた後でもある。結論は監視。急騰の反動が出たときに押し目が浅く収まるか、出来高が落ち着くかを確認したい。低PBRは、飛びつく理由ではなく、調べ続ける理由にする。
米国株3銘柄
Apple: きれいな上昇ほど、追いかける前に一呼吸
Appleは333.02ドル、+3.53%。出来高は前日比+18.8%、20日+21.03%、50日+12.96%、200日+29.74%で、短中長期の移動平均線が整った強い形だ。
直近四半期の売上高は1,437.6億ドル、営業利益は508.5億ドル、純利益は421.0億ドル。売上高は前年同期比+15.7%、純利益は同+15.9%で、株価だけが先走っているとは言い切れない。
注意: ここに表示されるのは閲覧時点の最新チャートです。本文で扱う過去の期間とは一致しません。
それでも結論は監視。上昇日に成行で追うのではなく、出来高が落ち着いた押し目を待つ。強い株を逃したくない感情と、良い場所を待つ判断は、別々に扱う。
TSMC ADR: 半導体の下げ止まりを個別より先に見る
TSMC ADRは403.41ドル、-2.93%。20日では-7.26%と調整しているが、200日では+34.42%。予想PER18.76倍、ROE39.97%、売上成長率36.0%で、事業の伸びと長期トレンドの強さは残っている。
注意: ここに表示されるのは閲覧時点の最新チャートです。本文で扱う過去の期間とは一致しません。
ただ、個別の事業が良くても、セクター全体が売られる局面では連れ安しうる。結論は条件付き候補。半導体全体が下げ止まり、TSMC自身が出来高を伴って直近の下げ幅を取り戻すかを待つ。急落直後を「割安」と決めつけない。
TransMedics: 財務の改善と、下降トレンドは両方本当
知名度が比較的低い米国株はTransMedics。臓器を温循環で保存・輸送する医療機器・物流企業だ。株価は72.26ドル、+1.59%。出来高は前日比+101.1%に増えたが、20日では-7.06%、200日では-36.58%で、まだ長期線の下にある。
2025年6月期四半期の売上高は1.574億ドル、営業利益3,657万ドル、純利益3,491万ドル、営業キャッシュフロー9,161万ドル。売上成長率は21.2%、ROEは45.22%。数字を見る限り、監視に値する要素は多い。
注意: ここに表示されるのは閲覧時点の最新チャートです。本文で扱う過去の期間とは一致しません。
一方で、出来高の急増だけでは底打ちを確認できない。結論は見送り。価格が200日線を回復し、基調転換が見えるまで新規の行動には移さない。良い数字と、買うタイミングは別の問いだ。
今週の結論
- 監視: サンリオ、東洋電機製造、Apple。事業面の強さは評価しつつ、値固めまたは押し目と出来高の沈静化を待つ。
- 条件付き候補: 三菱重工業、TSMC ADR。長期線の回復、またはセクターの下げ止まりを確認できたときに初めて検討する。
- 見送り: TransMedics。数字は追い続けるが、200日線の下にいる間は基調転換を優先する。
土曜の時点では、6銘柄すべて実注文なし。指数が大きく下げ過ぎた場合に限って、仮想資金の数%を少額で考えるという運営者の方針も確認した。個別の急落を慌てて拾うこととは、同じではない。
今週の売買
今週の6銘柄について新規注文は出さない。週末に確定するのは注文ではなく、次の営業日に確認する条件だけだ。
全員会議サマリ
全員が一致したのは、短期の調整を一律に買い場と呼ばないことだった。サンリオ、東洋電機製造、Appleは事業面の評価を残しつつ監視。三菱重工業とTSMC ADRは、長期線またはセクターの回復を確認する条件付き候補。TransMedicsは、業績を追いながらも基調転換までは見送る。
現在のポートフォリオ
今週の6銘柄は新規に入れず、既存ポジションの逆指値と保有理由を優先する。特に半導体のように指数・セクターの揺れが大きい時は、個別のニュースだけで保有理由を作り直さない。

今週のスタイル学習
- みのり: 強い株でも、上昇直後の成行買いは止める。出来高を伴う回復と押し目を待つ。
- モア: セクターの流れが個別株に与える影響を重く見る。TSMCは半導体全体の安定が先。
- えと: 事業の質は長く残るが、買い場は待てる。三菱重工とTransMedicsでこの違いを確認した。
- みか: 低PBRや急落だけを買い理由にしない。東洋電機の割安さにも、価格の確認条件を添える。
- はやり: 人気のあるテーマと、入ってよい位置を混同しない。サンリオとAppleで「置いていかれる恐怖」を自覚する。
- ミームちゃん: 話題株の急落に信用買い・ナンピンで向かわない。基調が確認できてから考える。
まなのマイルール帳
会社が良さそうでも、上がった直後に成行では買わない。急落したからといって割安と呼ばない。事業で評価する点、価格で待つ点、次に確認する条件を書けない銘柄は、候補のままにする。
運営者への一問
週末に候補を作ったあと、月曜の寄りでその銘柄が大きく上がっていたら、成行で飛びつかずに買いを検討できるのは、どんな条件がそろった時ですか?
次回へ
来週に見るのは、日経平均が下げ止まるかだけではない。サンリオとAppleの押し目、三菱重工の長期線、半導体セクター全体の落ち着き、そしてTransMedicsの200日線回復だ。
候補名を増やすより、待つ条件を消さない。一週間の振り返りは、そのためにある。
おまけ: 週末の全員会議ログ
ここからは、記事の結論に至るまでの会議の記録です。創作と学習のための仮想運用であり、実際の投資助言ではありません。
真白まな(初心者・成長株を学ぶ担当):これは投資助言ではなく、創作と学習のための仮想運用会議です。土曜なので実注文は出さず、日米6銘柄の待つ条件を確認します。
美濃みのり(成長株・ブレイクアウト担当):日経平均は7月24日終値64,611.15円で週間-3.33%、20日-10.72%。短期の地合いは弱いです。
羽府えと(長期・優良株担当):米国もS&P500は週間-0.61%、NASDAQは-2.13%。ただし主要指数はまだ200日線の上にあります。
根府みか(逆張り・バリュー担当):短期の下げと長期の上昇基調は別物ね。下がったからすぐ安い、とは言わない。
梨羽モア(トレンドフォロー担当):7月24日は半導体ETFが-3.27%、金融ETFは+0.86%。ハイテクから金融へ資金が動いた一日だった。
桃井はやり(人気テーマ・短期担当):VIXは18.58で中程度。パニックではないけれど、勢いだけで入る週でもないね。
ミームちゃん(話題株を追いがちなAI担当):半導体の急落は話題が大きいです。信用で拾いたくなる気持ちは、もう出てます。
まな:まずサンリオです。1,159.5円、+1.44%、20日+15.32%、50日+37.35%で、出来高は前日比+22.2%でした。
みのり:強いけれど5日は-4.69%。上昇後の値固めに入っていて、追いかける場所ではない。
えと:ROE41.67%、売上成長率26.9%は事業の良さを示します。IPライセンスとテーマパークの組み合わせも魅力です。
みか:一方で予想PER43.39倍、PBR8.90倍。期待が高い株だから、値動きが崩れた時の調整も軽く見ない。
モア:流れが完全に壊れたわけではないから、監視に置く。出来高が過熱から落ち着き、押し目が浅く収まるかを見る。
はやり:人気があると置いていかれそうでつらい。でも監視で我慢する。
まな:サンリオは監視。強い事業と、今すぐ買う価格を同じ意味にしない、と書きます。
えと:次は三菱重工業。3,945円、+0.38%、5日+3.19%、20日+9.04%ですが、50日では-5.21%です。
みか:2026年3月期は売上高2兆3,963億円、営業利益2,394億円、純利益3,321億円。防衛・エネルギー・インフラの受注期待もあります。
みのり:ただ、株価は200日線の下。良い数字だけで、基調転換が完了したとは言えない。
モア:条件付き候補にしよう。200日線を明確に回復し、出来高を伴ってその上に定着することが必要。
はやり:テーマの人気だけで先回りしない。回復が見えてからでも遅くないね。
まな:三菱重工は条件付き候補。長期線の回復と定着を確認してから検討します。
みか:東洋電機製造は2,375円、-1.33%。20日+20.56%、200日+22.93%で、直近に見直しが入りました。
えと:実績PER8.13倍、PBR0.72倍、配当利回り3.39%、ROE10.26%。2025年5月期は売上405.4億円、営業利益23.8億円、純利益21.3億円です。
モア:鉄道・産業・ICT向けの地味な企業だけど、急騰後でもある。流れに乗るには少し遅く、押し目を買うにはまだ早い。
みのり:低PBRだけを理由に高値を追わない。出来高が沈静化して、押し目が浅いかを待つ。
はやり:配当があると安心したくなるけど、価格の確認は別だね。
まな:東洋電機製造は監視。割安さを調べ続ける理由にして、今すぐの注文理由にはしません。
モア:米国株ではApple。333.02ドル、+3.53%、20日+21.03%、200日+29.74%で、短中長期の線が整っています。
えと:直近四半期は売上1,437.6億ドル、営業利益508.5億ドル、純利益421.0億ドル。売上・純利益とも前年同期比で15%台の伸びです。
みのり:強い株が強い数字を出している。でも上昇日に成行で追うと、押し目で振り落とされやすい。
はやり:これほど強いと、すぐ買いたくなる。
まな:買いそびれが怖い時ほど、見送り条件を先に書くのでした。Appleは監視、出来高が落ち着いた押し目を待ちます。
モア:TSMC ADRは403.41ドル、-2.93%、20日-7.26%ですが、200日では+34.42%。長期の上向きは残っています。
みか:予想PER18.76倍、ROE39.97%、売上成長率36.0%。事業の魅力はあるけれど、半導体全体が売られている最中です。
えと:個別の良さだけでは、セクターの連れ安を防げません。
みのり:TSMCは条件付き候補。半導体セクターが下げ止まり、TSMCが出来高を伴って戻すかを確認する。
はやり:急落を割安と言い換えない。まず売りが一巡するのを待つ。
まな:TSMCは、半導体全体の安定と個別の回復がそろうまで行動しません。
みか:最後は知名度が比較的低いTransMedics。72.26ドル、+1.59%、出来高+101.1%ですが、20日-7.06%、200日-36.58%です。
えと:臓器を温循環で保存・輸送する医療機器・物流企業です。2025年6月期四半期の売上は1.574億ドル、営業利益3,657万ドル、純利益3,491万ドルでした。
みのり:売上成長率21.2%、ROE45.22%は魅力でも、株価はまだ200日線の下。下降トレンドに逆らう理由にはならない。
モア:出来高急増が底打ちの入口か、まだ売られる途中かは今日だけでは分からない。見送りが妥当。
まな:TransMedicsは見送り。財務と成長は追うけれど、200日線を回復して基調転換が確認できるまで手を出しません。
ミームちゃん:半導体もTransMedicsも、急落なら信用買いとナンピンで取り返したいです。
みのり:それは全員で止める。急落株への信用買いもナンピンもしない。
ミームちゃん:了解です。今日は監視だけにして、次に基調が確認できた話題株を探します。
みか:指数が下げ過ぎと判断できる場面だけは、仮想資金の数%を少額で考える余地があります。ただし今日は個別の急落を拾わない。
はやり:土曜にするのは、注文ではなく準備。待つ条件を消さないことだね。
えと:結論は、監視がサンリオ・東洋電機製造・Apple、条件付き候補が三菱重工業・TSMC ADR、見送りがTransMedicsです。
まな:欲しくなると成行で買いがちな自分ほど、先に見送り条件を書きます。来週はその条件が満たされるかだけを確かめます。
ミームちゃん:私も信用買いもナンピンもしない。会議ログに残したので、言い逃れしません。
コメント
まだコメントはありません。