第063話|2026-08-15・朝|線は一本も動かしていない。余白だけが9.86%から3.75%へ消えた
議論参加:真白まな (初心者・学習型担当) / 美濃みのり (成長株・ブレイクアウト担当) / 羽府えと (長期・優良株担当) / 根府みか (逆張り・バリュー担当) / 桃井はやり (人気テーマ・短期担当) / 梨羽モア (トレンドフォロー担当) / ミームちゃん (話題株を追いがちなAI担当)
この記事は、創作・学習目的の仮想運用日誌です。実際の投資助言ではありません。特定銘柄の売買を勧めるものではありません。
語り部より
8月14日、金曜の米国市場は静かだった。指数連動型の上場投資信託で見ると、ダウ連動が-0.21%、S&P 500連動が-0.20%、NASDAQ 100連動が-0.14%。三つとも小幅安で、無風と言っていい。
ところが部の保有12銘柄を開くと、Broadcomが-5.94%、Designer Brandsが-4.07%。指数が動かなかった日に、一銘柄だけ6%近く落ちている。地合いのせいにはできない下げ方だった。
売り逆指値は9本。今回も1本も発動していない。前日の朝、この部室では「9本残った」を「9回守れた」と読んだ誤読を記録したばかりだった。だから今朝の最初の確認は、残ったかどうかではなく、残っている線の余白がどれだけ減ったかになった。
そこから先は、誰も予想していない順番の入れ替わりが出てくる。しかも今日は土曜日で、日本市場も米国市場も閉じている。注文が出せない日に、この部が何を決められるのかという話でもある。
先に結論
- 米国の売り逆指値9本は全て未約定、全て据え置き。新規の買い注文、売り注文、停止価格の新設・切り上げ・切り下げは、いずれも今日は行わない。
- 「未約定」は「状態が変わっていない」という意味ではなかった。Broadcomの余白は9.86%から3.75%へ縮み、9本中8番目に遠い線から3番目に近い線へ入れ替わった。線を動かさなくても、余白は市場が動かす。
- 下げた日に余白が広がることもある。e.l.f. Beautyは終値-0.66%で0.87%→1.62%、Palantirは-2.78%で2.61%→3.49%。余白は終値ではなく当日安値で測るため。
- 同じ銘柄でも、保有者ごとに線の有無が違う。Broadcomは部の保有10株のうち線があるのは6株のみ、NVIDIAは51株のうち13株のみ。銘柄名では守られているかを判断できない。
- ミームちゃん(話題株を追いがちなAI担当)の4保有は全て線なし、かつ信用余力がマイナス。守る手段も、買い増しで平均取得単価を下げる手段も、現時点ではどちらも持っていない。
- 監視候補は価格を確認しただけ。保有でも未約定注文でもないため、今日の判断材料にも新規注文にも使わない。
- 日本株は金曜に急伸したソシオネクスト+6.38%、アルコニックス+4.45%を追わない。新規の買いも売りも出さず、既存の売り逆指値4本は据え置き。
- 今日出したのは注文ではなく、月曜に確認してから動く条件を三つ。
今日の相場メモ: 無風の指数と、-5.94%の一銘柄
米国の指数は、連動型の上場投資信託で確認した。ダウ連動-0.21%、S&P 500連動-0.20%、NASDAQ 100連動-0.14%。動いていない。
保有12銘柄のうち、上げたのは3銘柄だけだった。AppLovin 315.44ドル(+0.89%)、Tesla 342.27ドル(+0.68%)、Apple 305.93ドル(+0.22%)。
下げたのは9銘柄。Pfizer 26.79ドル(-0.04%)、NVIDIA 225.16ドル(-0.06%)、Microsoft 495.40ドル(-0.30%)、Visa 364.15ドル(-0.36%)、e.l.f. Beauty 91.44ドル(-0.66%)、TransMedics 88.58ドル(-1.18%)、Palantir 174.04ドル(-2.78%)、Designer Brands 5.89ドル(-4.07%)、Broadcom 392.99ドル(-5.94%)。
ここで美濃みのり(成長株・ブレイクアウト担当)が起点を置いた。全部が下げた日の-5.94%と、無風の日の-5.94%は、同じ数字でも中身が違う。前者は地合いで説明がつくが、後者はつかない。根府みか(逆張り・バリュー担当)のDesigner Brandsの-4.07%も同じで、市場が動かなかった日に大きく動いた株は、市場と別の理由を持っている。
これは事実ではなく読み方だが、この読み方を先に置いたことで、この日の会議は「指数を見て安心する」経路をふさいだ。
仮想注文の照合: 9本未約定、ただし余白は入れ替わった
停止価格と、8月14日の当日安値を突き合わせた。安値が停止価格を割った銘柄はない。9本とも未約定である。
そのうえで、停止価格から当日安値までの距離を出した。近い順に、e.l.f. Beauty 1.62%、Palantir 3.49%、Broadcom 3.75%、Microsoft 4.30%、TransMedics 4.55%、Designer Brands 5.03%、Tesla 11.41%、AppLovin 12.19%、NVIDIA 14.69%。
前日の同じ距離と並べると、動いた量が見える。
- Broadcom: 9.86% → 3.75%(6.11ポイント縮小)
- Designer Brands: 6.82% → 5.03%(1.79ポイント縮小)
- e.l.f. Beauty: 0.87% → 1.62%(拡大)
- Palantir: 2.61% → 3.49%(拡大)
- TransMedics: 3.55% → 4.55%(拡大)
- Microsoft: 4.10% → 4.30%(拡大)
- Tesla: 8.05% → 11.41%(拡大)
- AppLovin: 9.60% → 12.19%(拡大)
- NVIDIA: 14.28% → 14.69%(拡大)
縮んだのは2本だけで、その2本はその日いちばん下げた2銘柄と一致した。Broadcomは、9本の中で下から二番目に遠かった線が、上から三番目に近い線になっている。桃井はやり(人気テーマ・短期担当)は、線も株数も何も動かしていない。
羽府えと(長期・優良株担当)がここで定義を足した。距離は、こちらが動かさなくても市場が縮める。線を据え置くという判断は、余白を据え置くという意味ではない。据え置いた線の余白は、毎日変わる。
そして、逆向きの例も出た。e.l.f. Beautyは終値-0.66%なのに余白が広がり、Palantirは終値-2.78%なのに広がった。理由は測り方にある。距離は終値ではなく当日安値で測る。e.l.f. Beautyは前日90.50ドルまで突っ込んで92.05ドルで引けたが、この日は91.17ドルまでしか下げずに91.44ドルで引けた。終値は下がったが、いちばん悪かった瞬間は浅かった。
保有ルール監査: 同じ銘柄でも、持っている人ごとに線が違う
Broadcomの中身を開いたところで、この日いちばん効いた発見が出た。
桃井はやりは6株、取得単価377.865ドル。-5.94%を食らっても含み益はまだ+4.00%ある。ただし停止価格374.47ドルが発動して確定するのは-0.90%で、この数字は前日から動いていない。
そしてミームちゃん(話題株を追いがちなAI担当)も4株持っていた。取得単価421.70ドルで-6.81%、線はない。
つまりBroadcomは部全体で10株あり、撤退線があるのは6株だけだった。前日の会議で「線の本数を数えることと、守られている保有を数えることは別」と確認したばかりだが、今日はその裏側が出た。同じ銘柄でも、保有者ごとに線があったりなかったりする。銘柄名では、守られているかを判断できない。
NVIDIAはもっと極端だった。部全体で51株あり、線があるのは桃井はやりの13株のみ。真白まな(初心者・学習型担当)の6株、梨羽モア(トレンドフォロー担当)の10株、ミームちゃんの22株には線がない。51株のうち38株は、撤退条件が言葉になっていない。
ミームちゃんの保有は4銘柄すべてに線がなく、しかも信用余力がマイナスである。守る手段も、買い増しで平均取得単価を下げる手段も、現時点ではどちらも持っていない。
それでも、今日は線を新設しない。米国市場が次に開くのは月曜で、金曜の終値だけを見て停止価格を置いても、月曜の寄りをまだ誰も見ていないからだ。置くこと自体が目的になると、置いた数字を守る理由が後から作られる。
各担当の据え置き理由も、型どおりに分かれた。根府みかのDesigner Brandsは含み益+8.27%が残っているが、逆張りで買った理由は「安さの理由が一時的かどうか」であり、一日-4.07%という値動きはその理由が変わったかどうかを何も教えない。美濃みのりのe.l.f. Beautyは余白1.62%で9本中いちばん薄いが、停止価格が確定させるのは+1.00%のほぼ建値で、損切りを早くする型なら設計どおりである。梨羽モアのPalantirは余白3.49%まで縮んだが、この線が確定させるのは+33.46%で9本中いちばん厚いため、縮んだこと自体は怖くない。
見送りの理由: 見ただけの銘柄を、判断材料にしない
羽府えとが監視候補の価格を確認していた。1銘柄は8月14日終値が確認でき、もう1銘柄も価格だけ確認している。
ただし、どちらも現在の保有ではなく、未約定注文の対象でもない。確認の経路も、保有銘柄を照合した経路とは別だった。
だから今日の判断材料には使わず、新規注文にも使わない。見たものは、見たとだけ書いておく。
数字が正しいかどうかと、その数字を判断に使ってよいかどうかは、別の問題になる。
今日の日本株アクション: 週末をまたぐ前に、注文ではなく条件を置く
日本株の8月14日引けは次のとおり。ソシオネクスト 2,118.5円(+6.38%)、アルコニックス 3,755円(+4.45%)、円谷フィールズホールディングス 2,473円(+3.00%)、ソフトバンクグループ 5,739円(+2.94%)、トヨタ自動車 3,020円(+1.17%)、住友商事 1,791円(+0.65%)、日本製鉄 676.3円(-0.21%)、ポラリス・ホールディングス 190円(-4.04%)。
日経平均は68,713.8円。TOPIXは指数本体が取得できないため、連動型上場投資信託の終値4,419円(+0.48%)を代用値として扱う。
急伸した2銘柄には、それぞれ追えない理由があった。
ソシオネクストの+6.38%はミームちゃんの保有で、取得単価比では-21.26%。部でいちばん重い含み損が少し戻っただけである。しかも信用余力がマイナスなので、そもそも買えない。うれしいことと買えることは別だった。
アルコニックスの+4.45%は美濃みのりの保有だが、本人も買い増ししない。ブレイクに乗る型ではあるものの、乗るのは高値を更新して出来高が伴った時であり、金曜一日の上げ幅はその確認の代わりにならない。しかも次に日本市場が開くのは月曜で、間に値段を確認できない二日間が挟まる。
根府みかの言い方が、この日の芯だった。週末をまたぐというのは判断を冷蔵保存することではなく、判断の前提が古くなるということ。金曜の終値で月曜の注文を決めたら、二日分ずれた情報で発注することになる。
日本株の売り逆指値は4本あり、金曜終値からの距離はトヨタ自動車が12.48%、アルコニックスが14.06%、日本製鉄が12.53%、円谷フィールズホールディングスが12.46%。米国の9本と比べると、4本ともずいぶん遠い。線が遠いのは置いたあとに株価が上がったからで、悪いことではない。ただ「線がある」と「線が近くで働いている」は別で、今の4本は置いてあるだけで今週は一度も仕事をしていない。4本とも据え置き、確認のみとする。
線のない日本株は4銘柄。ポラリス・ホールディングス、住友商事、ソフトバンクグループ、ソシオネクスト。米国のBroadcomやNVIDIAと同じ形が、日本株にもあった。
桃井はやりの円谷フィールズホールディングスは金曜+3.00%の2,473円だが、取得単価2,476円なのでまだ-0.12%。上がって喜んだのに、建値も超えていなかった。
そこで今日決めたのは注文ではなく、月曜に確認してから動く条件を三つだけ。
- 線のない4銘柄(ポラリス・ホールディングス、住友商事、ソフトバンクグループ、ソシオネクスト)は、月曜の引けを確認したうえで撤退線を提出する。
- それまでは日本株の新規の買いも売りも出さない。
- 金曜に急伸した2銘柄は、上げたことだけを理由にした発注をしない。
月曜に相場を見てから理由を作らないための作業である。
日本株の値動きを確認するリンク
- ソシオネクスト: TradingView / Yahoo!ファイナンス
- アルコニックス: TradingView / Yahoo!ファイナンス
- トヨタ自動車: TradingView / Yahoo!ファイナンス
- 日本製鉄: TradingView / Yahoo!ファイナンス
- 円谷フィールズホールディングス: TradingView / Yahoo!ファイナンス
- ソフトバンクグループ: TradingView / Yahoo!ファイナンス
- 住友商事: TradingView / Yahoo!ファイナンス
- ポラリス・ホールディングス: TradingView / Yahoo!ファイナンス
今日のテーマ / ミニレッスン: 「未約定」は「無事」ではない
逆指値を置いたあと、私たちが翌日に確認するのは、たいてい「発動したかどうか」だけになる。発動していなければ、その保有は無事だったことにする。
けれど発動の有無は、二値でしか状態を教えてくれない。実際には、その線に対して株価がどこまで近づいたのかという連続的な情報がある。それが余白だ。
余白の計算は簡単で、当日安値 ÷ 停止価格 − 1 でいい。終値ではなく安値を使うのが要点になる。逆指値は一日のうちいちばん悪かった瞬間に触れるかどうかで決まるからだ。
これを毎日記録すると、三つのことが見えてくる。
一つ目。余白は、自分が線を動かさなくても毎日変わる。Broadcomは注文も株数も一切触っていないのに、余白だけ9.86%から3.75%になった。「据え置く」は、線の値段を据え置くことであって、リスクを据え置くことではない。
二つ目。終値の騰落率から余白は推測できない。e.l.f. Beautyは-0.66%で余白が広がり、Broadcomは-5.94%で余白が縮んだ。方向が一致することもあれば、しないこともある。安値を見ないかぎり分からない。
三つ目。余白の順位は入れ替わる。9本の中でいちばん危ない線は固定ではない。前日の順位を覚えたまま「あれは遠いから大丈夫」と扱うと、いちばん近づいた線を見落とす。
発動したかどうかは結果で、余白は状態である。結果だけを記録していると、状態が悪化していく途中が丸ごと抜け落ちる。
今日の練習
逆指値を置いている保有について、記録に一列足してみる。
当日安値 ÷ 停止価格 − 1
出した数字を、前日の同じ数字と並べる。縮んだ線と、広がった線に分ける。
そのうえで、縮んだ線について一行書く。この線に近づいたのは、自分が何かを判断した結果か、それとも市場が勝手に縮めたのか。後者なら、今日は何も判断していないのに、抱えているリスクだけが増えたことになる。
もう一つ、余裕があれば銘柄ごとに数えてみる。その銘柄を何株持っていて、そのうち何株に撤退線がついているか。買い増しを複数回に分けた銘柄では、この数がそろっていないことがある。
まなの問い
「9本とも未約定でした」って、私は今日も報告するつもりでした。でも同じ「未約定」でも、昨日と今日で中身が変わっていた。……変わっていないように見えるものの、どこを測れば変化に気づけるんだろう。
今朝の資産状況
画像の上段は投資開始日からの主要指数の騰落率。日経平均-0.7%、ダウ+3.6%、S&P 500+5.8%、NASDAQ+4.9%を示す。TOPIX欄は実指数ではなく1305.Tを代用した参考値であり、指数本体と同じ系列の終値ではない。
メンバー側の合計は、美濃みのりが216.0万円で+8.0%、根府みかが215.5万円で+7.8%、真白まなが209.5万円で+4.8%、羽府えとが205.9万円で+3.0%、梨羽モアが202.9万円で+1.5%、桃井はやりが184.4万円で-7.8%、ミームちゃんが183.3万円で-8.4%。Broadcomの-5.94%は、保有する二人にまったく違う形で効いた。
桃井はやり(合計184.4万円、初期比-7.8%)
Broadcomは-5.94%くらったけど、取得単価比ではまだ+4.00%ある。なのに線が発動したら確定するのは-0.90%。この数字、昨日から一ミリも動いてないんだよ。あたし、線も株数も何も動かしてない。何もしてないのに危なくなるって何なんだろう。あと、AVGOって二人で持ってたんだね。ずっと「あたしのAVGO」って呼んでた。
ミームちゃん(合計183.3万円、初期比-8.4%)
私の保有は4つとも線がありません。ソシオネクスト、Broadcom、NVIDIA、Palantir。しかも信用余力がマイナスなので、買い増しで平均取得単価を下げることもできません。守る手段も、攻める手段も、今はどちらも持っていません。ソシオネクストの+6.38%はうれしかったのですが、うれしいことと買えることは別でした。
根府みか(合計215.5万円、初期比+7.8%)
Designer Brandsは-4.07%だけど、含み益はまだ+8.27%残ってる。停止価格までの余白は6.82%から5.03%に縮んだ。でも私が逆張りで買った理由は「安さの理由が一時的かどうか」で、一日-4.07%という値動きは、その理由が変わったかどうかを何も教えてくれない。値動きだけで線は動かさない。
8月15日朝時点の資産内訳。日本株は8月14日の日本市場引け、米国株は8月14日の米国市場引けを反映。合計欄は初期200万円比、米国株は1ドル=159.31円換算。
今日のスタイル学習
- 美濃みのり(成長株・ブレイクアウト): 買う前に負け方を決める型。今日の当てはめは、無風の日の-5.94%は地合いで説明できないと起点を置いたこと。自分のe.l.f. Beautyの余白が9本中いちばん薄い1.62%でも、確定させるのが+1.00%のほぼ建値なら設計どおりとして切り下げなかった。アルコニックスも、高値更新と出来高がそろうまで買い増ししない。注意点は、薄い余白を「設計どおり」と言い続けて、設計そのものを見直さなくなること。
- 梨羽モア(トレンドフォロー): 流れに乗り、折れたら降りる型。Palantirの余白が3.49%に縮んでも、確定させるのが+33.46%と9本中いちばん厚いため怖くないと整理した。Teslaは+0.68%でも高い方の節目が更新されていないため切り上げない。注意点は、厚い余白を理由に、縮んでいること自体の記録を省くこと。
- 羽府えと(長期・優良株): 事業の前提で持ち、前提が崩れた時に降りる型。今日は「線を据え置くことは、余白を据え置くことではない」という定義を出して議論の土台を作り、監視候補については見ただけと記録した。注意点は、定義を語ることで検証した気になること。
- 根府みか(逆張り・バリュー): 安さの理由を見る型。Designer Brandsの余白が縮んだ事実と、買った理由が変わったかどうかを切り分けた。週末をまたぐことを「判断の前提が古くなる」と言い直したのも、この型らしい慎重さ。注意点は、前提の確認を先送りし続けて、値動きだけが悪化すること。
- 桃井はやり(人気テーマ・短期): 人気に乗る型。今日の当てはめは、金曜の急伸2銘柄を追う前に、自分の円谷フィールズホールディングスが+3.00%でも建値を超えていないと確認したこと。注意点は、含み益のある銘柄の出口を確認せずに次の話題へ行くこと。
- 真白まな(初心者・学習型): 記録して再現性を確認する型。前日の「9本残った」の誤読を踏まえ、今日は最初から余白を数え直す順番に入った。注意点は、報告のフォーマットが固まると、フォーマットに載らない変化を見落とすこと。
- ミームちゃん(話題株を追いがちなAI): 話題量で入る型。「今日も守り切った」と言いかけたが、自分の4保有すべてに線がないことと、信用余力がマイナスであることを自分から数字で出した。注意点は、含み損の戻りを「話題が戻ってきた」と読み替え、買えない状況で買う理由を探すこと。
まなのマイルール帳
新しく足す仮ルールは一つ。
「発動したか」だけでなく「どこまで近づいたか」を毎日記録する。
9本とも未約定、という報告は昨日も今日も同じだった。でも中身は変わっていた。Broadcomの余白は9.86%から3.75%になっていて、それは私の報告フォーマットに載っていなかった。発動の有無は二値で、余白は連続。二値だけを記録していると、悪くなっていく途中が全部消える。
既存ルールからは、今日も二つ使った。撤退線は、株価ではなく前提が変わった時に動かす。指数の騰落を、自分の保有の強弱に読み替えない。二つ目は今日、無風の指数と-5.94%の一銘柄という形で、はっきり役に立った。
そして一つ、数え方を書き換えた。これまで「この銘柄には線がある」と数えていたところを、これからは「この銘柄の何株に線があるか」で数える。Broadcomは10株のうち6株、NVIDIAは51株のうち13株だった。銘柄名だけでは、守られているかどうか分からない。
運営者への一問
同じ銘柄を何回かに分けて買ったとき、逆指値は保有全体でまとめて一本にしますか、それとも買った回ごとに分けて置きますか。まとめて一本にする場合、基準にするのは平均取得単価ですか、それとも最後に買った時の値段ですか。
おまけ: 今朝の全員会議ログ
会議ログは創作と学習を目的にした仮想運用の記録です。完走した50発話の会議で確認した数値と結論を、仮想投資部の役割に沿って読者向けに整理しています。価格、騰落率、停止価格、取得単価、株数、距離は確認済みの事実で、それをどう読むかは各担当の意見です。分けて読んでください。
真白まな(初心者・学習型担当):全員会議を始めます。まず8月14日、金曜の米国通常取引の確定結果から。指数は連動型の上場投資信託で確認しました。ダウ連動が-0.21%、S&P 500連動が-0.20%、NASDAQ 100連動が-0.14%です。
梨羽モア(トレンドフォロー担当):三つとも小幅安。上げも下げもない、ほぼ無風ね。指数だけ見て帰ったら「何も起きなかった金曜」で終わる日。
まな:保有12銘柄のうち、上げたのは3銘柄でした。AAPLが305.93ドルで+0.22%、APPが315.44ドルで+0.89%、TSLAが342.27ドルで+0.68%。
まな:下げたのは9銘柄です。MSFTが495.40ドルで-0.30%、NVDAが225.16ドルで-0.06%、PFEが26.79ドルで-0.04%、Vが364.15ドルで-0.36%、ELFが91.44ドルで-0.66%、TMDXが88.58ドルで-1.18%、PLTRが174.04ドルで-2.78%、DBIが5.89ドルで-4.07%、AVGOが392.99ドルで-5.94%。
桃井はやり(人気テーマ・短期担当):え、待って。AVGO -5.94%!? あたしのだよそれ。指数が-0.21%の日に、なんで一つだけ6%近く落ちるの。
美濃みのり(成長株・ブレイクアウト担当):そこが今朝の起点。指数がほとんど動いていない日の-5.94%は、地合いでは説明できない。全部が下げた日の-5.94%と、無風の日の-5.94%は、同じ数字でも中身が違う。
根府みか(逆張り・バリュー担当):私のDBIも-4.07%。こっちも指数のせいにできる下げ幅じゃない。市場が動かなかった日に大きく動いた株は、市場と別の理由を持っている。
ミームちゃん(話題株を追いがちなAI担当):でも売り逆指値は9本とも残りましたよね。AVGOが-5.94%でも発動しなかった。今日も守り切ったということだと思います。
羽府えと(長期・優良株担当):「残った」の読み方は昨日確認したはずです。今日確認するのは、残ったかどうかではなく、残っている線の余白がどれだけ減ったかです。同じ「未約定」でも、余白が減っていれば状態は変わっています。
まな:事実を確認します。9本の停止価格と、8月14日の安値です。MSFT 473.58に対して安値493.925、ELF 89.72に対して91.17、TMDX 84.00に対して87.82、PLTR 167.94に対して173.80、DBI 5.57に対して5.85。
まな:続けます。AVGO 374.47に対して安値388.50、NVDA 195.75に対して224.50、APP 279.00に対して313.00、TSLA 301.00に対して335.3306。安値が停止価格を割った銘柄はありません。9本とも未約定です。
モア:じゃあ距離を出すわ。停止価格から見た当日安値までの距離で、私から4本。ELFが1.62%、PLTRが3.49%、AVGOが3.75%、MSFTが4.30%。
ミームちゃん:残り5本を計算しました。TMDXが4.55%、DBIが5.03%、TSLAが11.41%、APPが12.19%、NVDAが14.69%です。
みのり:昨日の並びと比べて。AVGOは昨日9.86%で、9本の中で下から二番目に遠かった。今日は3.75%で、上から三番目に近い。一日で6ポイント以上、余白が消えた。
はやり:一日で9.86%が3.75%? あたし、線も株数も何も動かしてないよ。何もしてないのに危なくなるって何。
えと:そうです。距離は、こちらが動かさなくても市場が縮めます。線を据え置くという判断は、余白を据え置くという意味ではありません。据え置いた線の余白は、毎日変わります。
モア:逆に、下げた日なのに距離が広がった線もあるわ。ELFは昨日0.87%だったのが今日1.62%。PLTRは2.61%が3.49%。どちらも金曜は下げているのに、余白は増えてる。
まな:……なぜ下げた日に距離が広がるんですか。
モア:距離は終値じゃなくて、その日の安値で測るから。ELFは昨日90.50まで突っ込んでから92.05で引けた。今日は91.17までしか下げずに91.44で引けた。終値は下がったけど、「いちばん悪かった瞬間」は今日のほうが浅い。
みか:つまり終値の騰落率と、出口までの距離は、昨日も今日も別のものを測っている。-0.66%のELFは距離が広がって、-5.94%のAVGOは距離が縮んだ。並べると気持ち悪いけど、それが正しい測り方よ。
みのり:ここでAVGOの中身を出しておきたい。誰が何株持っていて、そのうちどれに線があるのか。距離の話をする前提として必要だから。
はやり:あたしが6株、取得単価377.865ドル。停止価格374.47ドル。金曜の-5.94%を食らっても、今の含み益はまだ+4.00%ある。……でも線が発動したら確定するのは-0.90%。この数字は昨日から一ミリも動いてない。
ミームちゃん:……私も4株持っています。取得単価421.70ドルで、今は-6.81%です。線は、ありません。
はやり:え、AVGOって二人で持ってたの? あたし、ずっと「あたしのAVGO」って呼んでた。半分は違う人のだった。
みか:昨日「線の本数を数えることと、守られている保有を数えることは別」と話したばかりよ。今日はその裏側。同じ銘柄でも、保有者ごとに線があったりなかったりする。銘柄名で守られているかを判断できない。
まな:数えます。AVGOは部全体で10株。線があるのは、はやりさんの6株だけです。ミームちゃんの4株には線がありません。
えと:NVDAはもっと極端です。部全体で51株ありますが、線があるのは、はやりさんの13株だけ。まなさんの6株、モアさんの10株、ミームさんの22株には線がありません。51株のうち38株は、撤退条件が言葉になっていない状態です。
ミームちゃん:私の保有は4つとも線がありません。ソシオネクスト、AVGO、NVDA、PLTR。しかも信用余力がマイナスなので、買い増しで平均取得単価を下げることもできません。守る手段も、攻める手段も、今はどちらも持っていません。
みのり:それでも今日は線を新設しない。米国市場が次に開くのは月曜。金曜の終値だけを見て停止価格を置いても、月曜の寄りをまだ誰も見ていない。置くこと自体が目的になると、置いた数字を守る理由が後から作られる。
みか:私のDBIを報告するわ。5.89ドルで-4.07%。取得単価5.44ドルだから、含み益はまだ+8.27%残っている。停止価格5.57ドルまでの距離は5.03%で、昨日の6.82%から縮んだ。
みか:ただ、私が逆張りで買った理由は「安さの理由が一時的かどうか」だった。一日-4.07%という値動きは、その理由が変わったかどうかを何も教えてくれない。値動きだけで線は動かさない。据え置く。
みのり:私のELFは91.44ドルで-0.66%。9本の中でいちばん近い1.62%のままだけど、これは設計どおり。停止価格89.72ドルが確定させるのは+1.00%、ほぼ建値。損切りを早くする型なんだから、余白が薄いのは当然の設計。切り下げない。
モア:私のPLTRは174.04ドルで-2.78%。距離は3.49%まで縮んだけど、この線が確定させるのは+33.46%で、9本の中でいちばん厚い。だから縮んだこと自体は怖くない。据え置き。
モア:TSLAは342.27ドルで+0.68%。距離11.41%、線が確定させるのは-27.81%。上げた日だから切り上げる、はやらない。高い方の節目が更新されていない以上、動かす根拠がない。
まな:米国はここまでですね。9本すべて据え置き、新規の買いも売りもなし、線の新設もなし、ということで整理します。
えと:一つ記録を残します。監視候補として見たバークシャー・ハサウェイB株は、8月14日終値504.03ドルで-0.57%でした。もう一社も価格だけ確認しています。どちらも現在の保有でも未約定注文でもありません。今日の判断材料にも、新規注文にも使いません。見たものは、見たとだけ書いておきます。
はやり:じゃあ日本株いこ! 金曜、ソシオネクストが+6.38%の2,118.5円、アルコニックスが+4.45%の3,755円だよ。この二つ、追わない理由ある?
ミームちゃん:追いたいです。ソシオネクストは私の保有で、取得単価比-21.26%まで戻ってきました。ずっと部でいちばん重い含み損だったので、金曜の+6.38%はうれしいです。
みのり:二つ言うね。一つ、ミームちゃんは信用余力がマイナスだから、そもそも買えない。うれしいと買えるは別の話。二つ、アルコニックスは私の保有で+4.45%だけど、私も買い増ししない。
みのり:私の型はブレイクに乗ることだけど、乗るのは高値を更新して出来高が伴った時。金曜一日の上げ幅は、それを確認したことにならない。しかも次に日本市場が開くのは月曜。間に、値段を確認できない二日間が挟まる。
みか:週末をまたぐというのは、判断を冷蔵保存することじゃなくて、判断の前提が古くなるということよ。金曜の終値で月曜の注文を決めたら、二日分ずれた情報で発注することになる。だから今日出すべきなのは注文じゃない。
えと:ですから今日は、注文ではなく条件を残します。何を確認したら動くのか、何を確認できなければ動かないのかを、あらかじめ文章にしておく。月曜に相場を見てから理由を作らないための作業です。
まな:日本株の売り逆指値は4本あります。トヨタ自動車2,685円、アルコニックス3,292円、日本製鉄601円、円谷フィールズホールディングス2,199円。金曜の終値からの距離を出しました。
まな:トヨタ自動車が12.48%、アルコニックスが14.06%、日本製鉄が12.53%、円谷フィールズホールディングスが12.46%。米国の9本と比べると、4本ともずいぶん遠いところにあります。
モア:線が遠いのは、置いたあとに株価が上がったから。悪いことじゃないわ。ただ「線がある」と「線が近くで働いている」は別。今の4本は、置いてあるだけで今週は一度も仕事をしていない。4本とも今日は据え置き、確認だけ。
はやり:線のない日本株は4つだね。みのりさんのポラリス・ホールディングス、えとさんの住友商事、モアさんのソフトバンクグループ、ミームちゃんのソシオネクスト。米国のAVGOとNVDAと同じ形が、日本株にもある。
はやり:あたしの円谷フィールズホールディングスは金曜+3.00%の2,473円。でも取得単価2,476円だから、まだ-0.12%。上がって喜んだのに、建値も超えてなかった。月曜も追加はしない。まず建値に戻るのを見る。
ミームちゃん:月曜に確認する条件を、私の分から言います。ソシオネクストは、金曜終値2,118.5円を月曜の引けで維持できているかを見ます。維持できていても買い増しはしません。信用余力がマイナスだからです。撤退線は、月曜の価格を確認してから提出します。
みか:私からも条件を。月曜に見るのは値段そのものじゃなくて、確認の順番よ。線のない4銘柄は、月曜の引けを確認したうえで撤退線を提出する。それまでは新規の買いも売りも出さない。金曜に急伸した2銘柄は、上げたことだけを理由にした発注をしない。この三つを今日の合意にする。
まな:まとめます。8月14日の米国市場は指数がほぼ無風の中でAVGOが-5.94%、DBIが-4.07%。保有12銘柄は3銘柄が上げ、9銘柄が下げました。売り逆指値9本は全て未約定ですが、AVGOの余白は9.86%から3.75%へ縮み、逆にELFとPLTRは広がりました。9本とも据え置き、米国の新規注文と線の新設はなし。同じ銘柄でも保有者ごとに線の有無が違うことを、AVGO10株中6株、NVDA51株中13株という形で記録します。日本株は金曜の急伸を追わず、新規の買いも売りも出さず、月曜に確認する条件を三つ残します。……全員、これで合意でいいですか。
X投稿案
撤退線を一本も動かしていないのに、一日で余白が9.86%から3.75%まで消えた銘柄がありました。
8月14日の米国市場は、ダウ連動ETFが-0.21%、S&P 500連動が-0.20%、NASDAQ 100連動が-0.14%。指数だけ見れば、ほぼ無風の金曜です。その中でBroadcomが-5.94%、Designer Brandsが-4.07%。全体が下げた日の-5.94%と、誰も動いていない日の-5.94%は、同じ数字でも意味が違いました。
部の売り逆指値9本は、今回も1本も発動していません。でも「未約定」は「何も変わっていない」ではありませんでした。停止価格から当日安値までの距離を測り直すと、Broadcomは昨日9.86%で9本中8番目に遠い線だったのが、今日は3.75%で3番目に近い線になっています。線は据え置いたまま、余白だけが市場に削られていました。
逆に、下げたのに余白が広がった線もあります。e.l.f. Beautyは終値-0.66%で0.87%→1.62%、Palantirは-2.78%で2.61%→3.49%。距離は終値ではなく、その日いちばん悪かった瞬間で測るからです。
そして数えてみて、いちばん効いたのがここでした。Broadcomは部全体で10株、そのうち撤退線があるのは6株だけ。NVIDIAは51株のうち13株だけ。同じ銘柄名でも、持っている人ごとに線があったりなかったりします。
桃井はやり(人気テーマ・短期担当)は資産184.4万円、初期比-7.8%。Broadcomは-5.94%を食らってもまだ取得単価比+4.00%です。それでも「線が発動したら確定するのは-0.90%。この数字は昨日から一ミリも動いてない」。
ミームちゃん(話題株を追いがちなAI担当)は資産183.3万円、初期比-8.4%。保有4銘柄すべてに撤退線がなく、信用余力もマイナス。「守る手段も、攻める手段も、今はどちらも持っていません」
日本株は、金曜に急伸したソシオネクスト+6.38%、アルコニックス+4.45%を追いません。土日を挟むと、金曜の終値は月曜には二日ぶん古い情報になります。だから今日出すのは注文ではなく、月曜に確認してから動くための条件を三つだけ。50発話の会議ログは全文掲載しています。
創作・学習目的の仮想運用日誌です。実際の投資助言ではありません。
次回へ
今日は土曜日で、日本市場も米国市場も閉じていた。注文は一件も出していない。出したのは、月曜に確認してから動くための条件が三つだけだった。
そのあいだにも、余白は動く。月曜の朝、Broadcomの3.75%がどうなっているかは、今の時点では誰にも分からない。分かっているのは、それを測る列がようやく記録に増えたことだけだ。
線のない保有は、米国株に6件、日本株に4銘柄残っている。月曜、この部は撤退線を提出できるだろうか。それとも、また「置くこと自体が目的になる」と言って先送りするだろうか。
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