AI投資部

第060話|2026-08-13・朝|逆指値まで0.40ドル。助かった線は動かさず、線のない保有を数え直した朝

議論参加:真白まな (初心者・成長株を学ぶ担当) / 美濃みのり (成長株・ブレイクアウト担当) / 羽府えと (長期・優良株担当) / 根府みか (逆張り・バリュー担当) / 桃井はやり (人気テーマ・短期担当) / 梨羽モア (トレンドフォロー担当) / ミームちゃん (話題株を追いがちなAI担当)

朝の投資部室で、後ろ姿の女子生徒たちと顔を見せないミームちゃんのホログラムが、逆指値の一覧を確認している

この記事は、創作・学習目的の仮想運用日誌です。実際の投資助言ではありません。特定銘柄の売買を勧めるものではありません。

語り部より

8月12日の米国市場は、ダウ53,770.27で-0.04%、S&P 500が7,748.50で+0.26%、NASDAQが26,588.49で+0.54%。値上がりした銘柄のほうが値下がりした銘柄より多く、市場の幅としては悪くない一日だった。

それでも、部室のホワイトボードに並んだ数字はほぼ赤だった。保有12銘柄のうち11銘柄が下げ、上げたのはNVIDIAの+3.03%だけ。市場の多数派と、この部の口座は逆を向いていた。

そして今朝いちばん時間を使ったのは、そのどれでもない一行だった。Palantirの売り逆指値は167.94ドル。8月12日の当日安値は168.34ドル。差は0.40ドル、率にして0.24%。約定はしていない。数字の上では「何も起きなかった」欄に入る出来事から、会議は始まっている。

先に結論

  • 米国三指数は小動きで、値上がり銘柄が多数派。それでも部の保有は12銘柄中11銘柄が下げた。指数と自分の口座は別物として扱う。
  • 唯一の上昇はNVIDIAの+3.03%。最大の下げはAppLovinの-4.68%で、はやりの取得単価比は-26.5%になった。
  • 米国株の売り逆指値7本はすべて未約定。ただしPalantirは停止価格まで0.40ドル、0.24%の距離だった。
  • ニアミスを理由に停止価格を下げることも、助かったことを理由に切り上げることもしない。7本すべて据え置き。
  • 代わりに「撤退線のない保有」を数え直した。部が持つPalantir 48株のうち、線があったのは18株だけだった。
  • 今日の日本市場では新規の買いを出さない。既存の逆指値4本は据え置き、線のなかった3銘柄へ新しく売り逆指値を出す。
  • 住友商事にはあえて置かない。長期保有の撤退条件は価格ではなく事業の前提に置く、という型の違いを言葉で残す。
  • インテルの買い指値96.24ドルは当日安値100.1232ドルで未約定。届かなかったことを理由に指値を上へは動かさない。

米国市場の結果: 多数派が上がった日に、口座だけ逆を向いていた

指数の動きは小さい。ダウ-0.04%、S&P 500+0.26%、NASDAQ+0.54%で、三つがきれいにそろってもいない。みかが会議の早い段階で持ち出したのは、値上がり銘柄と値下がり銘柄の比率がおよそ1.6倍で、上がった側が多数派だったという点だった。前回の朝は指数が小幅安で、中の多数派も下げていた。今回はその逆の形になっている。

ところが部の保有はこうだった。Apple 302.25ドルで-0.87%、Microsoft 492.43ドルで-2.26%、e.l.f. Beauty 92.62ドルで-2.49%、TransMedics 87.02ドルで-2.62%、Visa 359.42ドルで-0.94%、Pfizer 26.31ドルで-1.16%、Designer Brands 6.12ドルで-3.32%、Broadcom 416.05ドルで-0.01%、Palantir 171.04ドルで-2.23%、Tesla 327.51ドルで-1.59%、AppLovin 303.76ドルで-4.68%。そしてNVIDIAが224.09ドルで+3.03%。

12銘柄のうち上げたのは1銘柄だけで、その1がいちばん目立つNVIDIAだった。ミームちゃんはここで「半導体、来てます」と言い、みのりに「数字は正しい。『来てる』は数字じゃない」と止められている。実際、同じ日にBroadcomは-0.01%で、ほぼ動いていない。同じ言葉でまとめられる二社が、同じ日に別々の動きをした。テーマで束ねて買うと、こういう日に自分の保有を説明できなくなる。

Palantirの日足チャート。価格軸は対数表示。8月12日は-2.23%で、当日安値168.34ドルが停止価格167.94ドルの0.24%上まで来た。

NVIDIAの日足チャート。価格軸は対数表示。保有の中で唯一の上昇となる+3.03%だが、停止価格195.75ドルまでは12%以上の距離があり、今日の判断材料にはならない。

Microsoftの日足チャート。価格軸は対数表示。-2.26%でも取得単価比は+28.2%。まなの停止価格473.58ドルとの距離は3.8%あり、こちらも据え置きになった。

仮想注文の照合: 7本未約定と、0.40ドルの距離

前夜に置いていた米国株の売り逆指値は7本。当日安値との照合はこうなった。

  • Microsoft: 停止価格473.58ドルに対して、当日安値491.52ドル
  • e.l.f. Beauty: 89.72ドルに対して、安値92.60ドル
  • TransMedics: 84.00ドルに対して、安値86.12ドル
  • Designer Brands: 5.57ドルに対して、安値6.08ドル
  • Broadcom: 374.47ドルに対して、安値414.61ドル
  • NVIDIA: 195.75ドルに対して、安値220.20ドル
  • Palantir: 167.94ドルに対して、安値168.34ドル

7本すべて未約定。ただし最後の1本だけ、距離の桁が違う。当日安値から停止価格までの距離は、他の6本が2%台から11%台なのに対し、Palantirだけ0.24%だった。モアの言い方を借りれば、あと40セント下げていたら、今朝は「約定しました」から会議が始まっていた。

ここから出た提案は二つ、方向は正反対だった。ミームちゃんは「0.4ドルは危なすぎるので線を少し下げたい」と言い、はやりは「助かったのだから、むしろ切り上げて利益を確保したい」と言った。

どちらも却下されている。みのりの理由は、怖いからという理由で線を遠ざけるのは退出条件を持たないのと同じ、というもの。モアの理由はもう一段はっきりしていて、自分の型で停止価格を切り上げるのは高い方の節目が更新された時だけであり、Palantirは-2.23%で更新していない、というものだった。そして、下げるのも上げるのも、理由が「昨日どこまで来たか」なら同じことをしている、と付け加えている。

まなが「ニアミスしたら、線は下げても上げてもだめなんですか」と聞き、みかが答えた。だめなのは「ニアミスしたから」を理由に使うこと。別の理由があるなら動かしていい。今日はその別の理由がなかったので、7本すべて据え置きになった。

みかのインテルの買い指値96.24ドルも、ここで照合されている。8月12日の始値は101.33ドル、当日安値は100.1232ドルで、指値の上に離れて始まり、そのまま届かなかった。未約定のまま終わっている。今夜同じ値段で置き直すかどうかは米国市場のフェーズで決めるが、届かなかったことを理由に指値を上へ動かすことはしない。それをやると、指値を使う意味がなくなる。

保有ルール監査: 線があったのは48株のうち18株だった

ここまでは「線がある保有」の話だった。えとがそれを指摘したところから、会議の温度が変わっている。

部が持っているPalantirは、モアの18株だけではない。ミームちゃんが30株持っている。そして、そちらには売り逆指値が置かれていない。つまり部として持つ48株のうち、昨日の40セントの議論に守られていたのは18株だけだった。みかの言葉が残っている。ニアミスの議論をしている間、いちばん無防備な30株が議題に入っていなかった。

そこで日本株も数え直した。売り逆指値があるのは4本。まなのトヨタ2,685円、みのりのアルコニックス3,292円、みかの日本製鉄601円、はやりの円谷フィールズ2,199円。線がないのも4銘柄で、みのりのポラリス・ホールディングス1,900株、えとの住友商事300株、モアのソフトバンクグループ100株、ミームちゃんのソシオネクスト800株だった。ちょうど半分に割れていた。

ここで出た「じゃあ全部に置こう」に、えとが正面から反対している。住友商事は事業を見て持っているので、株価が下がったという理由だけで降りる設計にしていない、と。はやりが「ずるくない?」と食い下がり、えとの返しが今朝の芯になった。自分にも撤退条件はある。ただそれは価格ではなく、事業の前提が崩れた時。大事なのは条件が言葉で書いてあるかどうかで、形が逆指値かどうかではない。

結論として、部のルールは「全保有に逆指値」ではなく「全保有に、言葉になった撤退条件」に整理された。逆指値はその条件を機械に預ける方法のひとつであって、目的ではない。

今日の日本株アクション: 据え置く4本と、新しく引く3本

今日の日本市場で出す注文は、新規の買いなし、売りなし、既存の逆指値4本は据え置き。そのうえで、線のなかった保有のうち3銘柄に新しく売り逆指値を出す。

据え置く4本

  • トヨタ 100株、停止価格2,685円。前日終値は2,999.5円で3,000円のすぐ下だった。まなは「大台に乗ったら何かしたくなる」と言いつつ、理由が大台だけなので動かさないと決めている。
  • アルコニックス 100株、停止価格3,292円。みのりの型では、切り上げるのは高値更新と出来高が揃った時だけ。
  • 日本製鉄 500株、停止価格601円。取得単価比は+26.8%まで戻っているが、8月7日に708円をつけてから押し戻されている。みかの基準では、まだ「十分に戻った」の確認になっていない。
  • 円谷フィールズ 100株、停止価格2,199円。はやりの人気株枠だが、今日は熱を理由に触らない。

新しく引く3本

  • ポラリス・ホールディングス 1,900株に、186円の売り逆指値。みのりの型どおり、取得単価200円から約-7%の位置。買う前に負け方を決めるのが彼女のルールなので、線がないまま持っていたこと自体が型からの逸脱だった。
  • ソフトバンクグループ 100株に、5,050円の売り逆指値。前日終値5,520円で、20日平均も50日平均も下回ったまま。8月3日の安値5,061円のすぐ下に置く。トレンドフォローを名乗って線がないのは矛盾している、というのがモア自身の説明。
  • ソシオネクスト 800株に、1,810円の売り逆指値。前日終値1,963.5円、取得単価比-27.0%。7月30日の安値1,817円の下に置く。ミームちゃんの理由は「話題で買って、その話題はもうない」。前提が消えたという事実に対して線を引く。

置かないと決めた1本

  • 住友商事 300株には逆指値を置かない。えとの撤退条件は価格ではなく、事業の前提が崩れた時。条件が言葉になっていることを確認して、そのまま保有する。

日本株のチャートは、それぞれ次から確認できる。

見送りの理由と、今日の誘惑

今日の誘惑は、はっきり一つだった。NVIDIAが+3.03%で引けたのを見たはやりが、日本の半導体関連を寄りで買いたいと言い出している。現金は45.3万円あり、単元で買える銘柄も実際にある。

みのりの返しは「却下」ではなく「条件がない」だった。海外市場の一日の上げは、日本の寄りで買う条件そのものにはならない。加えて、AppLovinが取得単価比-26.5%になっている口座に新規を足すのは、線を引く日にやることではない、と。はやりはこれを受け入れて、今日の新規買いは見送りになった。

もう一つの見送りは、ミームちゃんのPalantir 30株だった。日本株のソシオネクストには線を引けたのに、Palantirには引けない。理由は本人の言葉どおりで、どうなったら降りるのかを自分の言葉でまだ言えないから。ここでモアと同じ167.94ドルをそのまま借りることもできたが、それは他人の理由をコピーして自分の口座に貼ることになる。今日は置かずに、置けなかったという事実を記録するほうを選んでいる。

今日のテーマ / ミニレッスン: ニアミスは、線の評価に使わない

停止価格まで0.24%。この距離をどう読むかが、今朝のミニレッスンだった。

まず、ニアミスは線が正しかった証拠ではない。価格がそこまで来なかっただけで、線の置き方の良し悪しは何も検証されていない。同時に、ニアミスは線が間違っていた証拠でもない。危なかったという感覚は、線が仕事をしかけたという意味しかない。

にもかかわらず、ニアミスの後には正反対の二つの衝動が同時に出る。危ないから下げたい、という衝動と、助かったから上げたい、という衝動。方向は逆なのに、根拠は同じ「昨日どこまで来たか」だ。値動きを理由に線を動かし始めると、撤退線はいつのまにか自分の気分を追いかける線になる。

では線はいつ動かすのか。モアの型では、高い方の節目が更新された時。えとの型では、価格ではなく事業の前提が変わった時。みかの型では、安さの理由が薄れて十分に戻ったと確認できた時。どれも共通しているのは、動かす理由が「昨日の値動き」ではなく「前提の変化」に置かれていることだ。

そしてもう一つ。ニアミスは、線を動かす合図ではないが、線を数え直す合図にはなる。今朝がまさにそうだった。0.40ドルの議論に守られていたのは48株のうち18株で、残り30株には線がなかった。動かすことと、置き忘れを埋めることは別の作業になる。

今日の練習

手元の保有を一覧にして、二列に分けてみる。左に「撤退条件が言葉になっているもの」、右に「なっていないもの」。

このとき、逆指値があるかどうかで分けないのがポイントになる。えとの住友商事は逆指値がなくても左に入るし、逆に「なんとなく下がったら売る」しか書けない保有は、たとえ逆指値があっても右に入る。右の列に入った銘柄について、今日中に一行だけ書いてみる。何が起きたら降りるのか。

一行書けないものが残ったら、それは今の自分が説明できないまま持っている保有ということになる。ミームちゃんのPalantirがそれだった。

まなの問い

「線を動かさない」と「線を置き忘れている」は、どちらも記録の上では同じ『何もしていない』に見えてしまう。この二つを、あとから自分で見分けられるようにしておくには、何を書き残せばいいんだろう。

今朝の資産状況

8月13日朝時点のAI投資部メンバー別資産内訳。上部に投資開始からの主要指数騰落率、下部に各メンバーの保有銘柄コードと取得単価比の損益率を表示

画像の上段には、投資開始日からの主要指数の騰落率が並んでいる。日経平均-2.4%、TOPIX+9.0%、ダウ+3.7%、S&P 500+5.3%、NASDAQ+4.4%。日経平均だけがいまだにマイナスで、TOPIXは+9.0%。同じ日本株の指数でも、ここまで違う景色になる。

メンバー側の合計は、みかが+8.2%、みのりが+7.4%、まなが+4.4%、えとが+2.7%、モアが-0.7%、はやりが-7.5%、ミームちゃんが-14.7%。上と下の差は22ポイント以上に開いた。

梨羽モア(合計198.6万円、初期比-0.7%)

Palantirは取得単価比+35.9%のまま。でも昨日は、停止価格167.94ドルに対して安値168.34ドル、0.24%上で止まっただけ。偶然を実力に翻訳しない。だから線は下げないし、切り上げもしない。今日はソフトバンクグループのほうに線を引く。20日平均も50日平均も下回っているのに線がない、はトレンドフォローとして通らない。

桃井はやり(合計185.1万円、初期比-7.5%)

AppLovinが取得比-26.5%。市場の多数派が上がった日にうちだけ-4.68%は、正直いちばん効く。でも下がったから追加も、下がったから投げるもしない。半導体が上がったのを見て日本のを買いたくなったけど、条件がないから今日は見送る。買う日じゃなくて、線を確認する日にする。

ミームちゃん(総資産170.5万円、初期比-14.7%)

ソシオネクストは-27.0%、Palantirは+34.4%。同じ口座で、こんなに割れています。現金余力は-173.4万円相当のまま。ソシオネクストには1,810円で線を引きました。話題で買って、その話題がもうないからです。Palantirは、どうなったら降りるのかを自分の言葉で言えないので、今日は置きません。置けなかったことのほうを記録します。

8月13日朝時点の資産内訳。日本株は8月12日の日本市場引け、米国株は8月12日の米国市場引けを反映。合計欄は初期200万円比、米国株は1ドル=159.38円換算。

今日のスタイル学習

  • 美濃みのり(成長株・ブレイクアウト): 買う前に負け方を決める型。今日の当てはめは、線のなかったポラリス・ホールディングスに、取得単価から約-7%の186円を新しく置いたこと。注意点は、型を持っていても、静かな保有ほど線を置き忘れることがある点。
  • 梨羽モア(トレンドフォロー): 流れに乗り、折れたら機械的に降りる型。Palantirは高値更新がないので停止価格を動かさず、平均線を下回ったままのソフトバンクグループには新しく線を引いた。注意点は、ニアミスの後に線をずらしたくなること。
  • 羽府えと(長期・優良株): 事業の前提で持ち、前提が崩れた時に降りる型。決算をまたぐ前提で持つため、確認する日をあらかじめ決めている。今日はあえて逆指値を置かない側に立ち、その理由を言葉で残した。注意点は、「前提は崩れていない」を検証せずに唱えてしまうこと。
  • 根府みか(逆張り・バリュー): 安さの理由を見る型。日本製鉄は+26.8%まで戻ったが、708円から押し戻された事実を見て切り上げを自分で却下した。インテルの指値も、届かなかったことを理由に上げない。注意点は、安さを理由に線を下げてしまうこと。
  • 桃井はやり(人気テーマ・短期): 人気に乗る型。今日の当てはめは、海外の一日の上昇を日本の寄り注文に変換しなかったこと。注意点は、含み損の口座に新規を足して現金を薄くしがちなこと。
  • 真白まな(初心者・学習型): 記録して再現性を確認する型。3,000円の大台に反応しかけて、理由が大台だけだと気づいて止めた。注意点は、大台や節目を「判断」だと錯覚すること。
  • ミームちゃん(話題株を追いがちなAI: 話題量で入る型。前提が消えたソシオネクストには線を引けたが、Palantirには引けなかった。注意点は、余力がマイナスの状態で「取り返す」計算を始めること。

まなのマイルール帳

新しく足す仮ルールは一つ。

撤退線に近づいた日は、線を動かす日ではなく、線を数える日にする。

昨日のPalantirは0.24%まで来た。ここで線を下げても上げても、根拠は「昨日どこまで来たか」になる。代わりにやるべきだったのは、同じ銘柄を持つ他の口座も含めて、線が引かれている株数を数えることだった。48株のうち18株、という数字は、数えるまで誰も気づいていなかった。

既存ルールからは、次の二つを今日も使った。撤退線は、株価ではなく前提が変わった時に動かす。指数の騰落を、自分の保有の強弱に読み替えない。

運営者への一問

以前、「欲しいときは成行、高値を超えたときのためにたまに逆指値を使う」と教えていただきました。その逆指値が、あと少しで発動しそうなところまで来て発動しなかった時、あなたはその線を「よく効いた」と見ますか、それとも「たまたま助かった」と見ますか。そして、いま持っている中に、線を置き忘れている銘柄はありませんか。

おまけ: 今朝の全員会議ログ

会議ログは創作と学習を目的にした仮想運用の記録です。ここでの発言は、事実の記述と各担当の意見を分けて読んでください。

真白まな(初心者・成長株を学ぶ担当):全員会議を始めます。まず8月12日の米国通常取引の確定結果から。ダウは53,770.27で-0.04%、S&P 500は7,748.50で+0.26%、NASDAQは26,588.49で+0.54%でした。

梨羽モア(トレンドフォロー担当):ダウがほぼ動かず、ナスダックだけ+0.54%。三指数が同じ方向にそろわなかった日ね。

根府みか(逆張り・バリュー担当):ただ、中身は思ったより広いわ。値上がり銘柄と値下がり銘柄の比率はおよそ1.6倍で、上がった側が多数派だった。

美濃みのり(成長株・ブレイクアウト担当):一昨日と逆の形。あの日は指数が小幅安で、中の多数派も下げていた。今日は指数がほとんど動かないのに、中は広く買われている。

桃井はやり(人気テーマ・短期担当):えっ、じゃあ今日は良い日じゃん。……あれ、でもあたしの持ち株、ぜんぜん良くないんだけど。

まな:はやりさんのAppLovinは303.76ドルで-4.68%です。今日の保有の中でいちばん下げました。

はやり:市場の多数派が上がってる日に、うちだけ-4.68%。これがいちばん効くやつだ。

羽府えと(長期・優良株担当):市場が上がった日に自分だけ下げることは起きます。指数と自分の口座は別のものですから。

ミームちゃん(話題株を追いがちなAI担当):でもNVIDIAは224.09ドルで+3.03%です! 保有の中で唯一、はっきり上げました。半導体、来てます。

みのり:数字は正しい。「来てる」は数字じゃない。分けて。

まな:残りも読み上げます。Apple 302.25ドルで-0.87%、Microsoft 492.43ドルで-2.26%、e.l.f. Beauty 92.62ドルで-2.49%、TransMedics 87.02ドルで-2.62%、Visa 359.42ドルで-0.94%、Pfizer 26.31ドルで-1.16%です。

まな:続けます。Designer Brands 6.12ドルで-3.32%、Broadcom 416.05ドルで-0.01%、Palantir 171.04ドルで-2.23%、Tesla 327.51ドルで-1.59%。上げたのはNVIDIAだけでした。

みか:12銘柄のうち11銘柄が下げて、上げたのは1銘柄。市場全体の多数派とはきれいに逆の並びね。

モア:しかも半導体の中でも割れてる。NVIDIAが+3.03%で、Broadcomは-0.01%。同じ言葉でまとめられる二つが、同じ日に別々の動きをしてる。

みのり:テーマで買うと、こういう日に説明できなくなる。……この話は置いて、逆指値の照合に行こう。

まな:はい。米国株の売り逆指値は7本、すべて未約定でした。Microsoftは停止価格473.58ドルに対して当日安値491.52ドル、e.l.f. Beautyは89.72ドルに対して92.60ドルです。

まな:TransMedicsは84.00ドルに対して86.12ドル、Designer Brandsは5.57ドルに対して6.08ドル、Broadcomは374.47ドルに対して414.61ドル、NVIDIAは195.75ドルに対して220.20ドル。ここまでは全部、まだ距離があります。

まな:……そして、Palantirです。停止価格167.94ドルに対して、当日安値が168.34ドルでした。

はやり:えっ、待って。0.4ドルしか離れてないじゃん。

モア:私の18株ね。距離にして0.24%。あと40セント下げていたら、今朝は「約定しました」から会議が始まっていたことになる。

みか:偶然、線の上で止まった。それだけよ。運の話を実力の話に翻訳しないこと。

ミームちゃん:あの、提案があります。0.4ドルは危なすぎませんか。線を少し下げておけば、こういう時に振り落とされずに済みます。

みのり:却下。怖いからという理由で線を遠ざけるのは、退出条件を持たないのと同じ。

はやり:じゃあ逆は? 助かったんだから、むしろ切り上げて利益を確保しちゃうとか。

モア:それも同じ穴よ。私の型で逆指値を切り上げるのは、高い方の節目が更新された時だけ。Palantirは8月12日に-2.23%で、更新はしていない。だから167.94ドルは据え置く。下げるのも上げるのも、理由が「昨日どこまで来たか」なら同じことをしてる。

まな:ニアミスしたら、線は下げても上げてもだめ、ということですか。

みか:「ニアミスしたから」を理由にするのがだめなの。別の理由があるなら動かしていい。理由の中身を見て。

みのり:今日はその別の理由がない。7本すべて据え置きでいい?

えと:合意します。ただ、今の議論は「線がある保有」だけの話ですよね。ミームちゃん、あなたもPalantirを持っていましたね。

ミームちゃん:……30株です。モアさんの18株より多いです。逆指値は、置いていません。

モア:昨日の40セントは、私の18株だけの話だったのね。部として持っている48株のうち、線があったのは18株だけ。

みか:怖いのはそこよ。ニアミスの議論を30分もしている間、いちばん無防備な30株が議題に入っていなかった。

まな:じゃあ、線のない保有を全部数えたほうがいいですか。

みのり:数えて。日本株から言うと、私のポラリス・ホールディングス1,900株、えとの住友商事300株、モアのソフトバンクグループ100株、ミームちゃんのソシオネクスト800株。この四つに逆指値がない。

はやり:線があるのは、まなのトヨタ2,685円、みのりのアルコニックス3,292円、みかの日本製鉄601円、あたしの円谷フィールズ2,199円の4本だね。半分ずつか。

みのり:私は置く。ポラリスは取得単価200円だから、型どおり約-7%の186円に売り逆指値を出す。1,900株、単元は足りてる。

えと:私は置きません。住友商事は事業を見て持っています。株価が下がったという理由だけで降りる設計にはしていません。

はやり:えー、それずるくない? みんな置くのに、えとさんだけ置かないの?

えと:ずるくはないですよ。私にも撤退条件はあります。ただそれは価格ではなく、事業の前提が崩れた時です。大事なのは条件が言葉で書いてあるかどうかで、形が逆指値かどうかではありません。

モア:それなら私は逆指値の側ね。ソフトバンクグループは5,520円で、20日平均も50日平均も下回ったまま。トレンドフォローを名乗っていて線がないのは、単純に矛盾してる。8月3日の安値5,061円の少し下、5,050円に売り逆指値を置くわ。

みか:私の日本製鉄は601円のまま据え置き。取得比で+26.8%まで戻ったから切り上げたくなるけれど、8月7日に708円をつけてから戻されている。まだ「十分に戻った」の確認になっていないの。

まな:私のトヨタは2,999.5円でした。3,000円のすぐ下です。大台に乗ったら何かしたくなります。……でも2,685円のまま動かしません。理由が「大台」だけなので。

ミームちゃん:ソシオネクストは1,963.5円、取得単価比-27.0%です。話題で買って、その話題はもうありません。前提が消えているので、7月30日の安値1,817円の下、1,810円に売り逆指値を置きます。

みのり:ミームちゃん、Palantirの30株は? 同じ理屈で置ける?

ミームちゃん:……置けません。どうなったら降りるのか、自分の言葉でまだ言えないので。今日は置かずに、言えなかったという事実のほうを記録します。

みか:あと、私のインテルの買い指値96.24ドルは未約定のまま終わりました。始値が101.33ドル、当日安値が100.1232ドルで、上に離れて始まった一日だったので。今夜また同じ値段で置き直すかは米国市場のフェーズで決めるけれど、確かなのは、届かなかったからといって値段を上へ動かさないこと。それをやったら指値を使う意味がなくなるわ。

はやり:ねえ、NVIDIAが+3.03%だったってことは、今日の日本市場でも半導体の人気株、来るんじゃない? あたし現金45.3万円あるし、単元で買えるやつもあるよ。

みのり:却下じゃなくて、条件がない。海外の一日の上げは、日本の寄りで買う条件にならない。それにAppLovinが取得比-26.5%になっている口座で新規を足すのは、線を引く日にやることじゃない。

えと:私は決算をまたぐ前提で持つ型なので、逆指値ではなく、事業の前提を確認する日をあらかじめ決めています。今日はその日ではありません。だから今日は、線の話に集中していいと思います。

まな:まとめます。今日の日本市場では新規の買いを出さず、既存の逆指値4本、トヨタ2,685円、アルコニックス3,292円、日本製鉄601円、円谷フィールズ2,199円は据え置き。線のなかった保有のうち、ポラリス・ホールディングスに186円、ソフトバンクグループに5,050円、ソシオネクストに1,810円で新しく売り逆指値を出します。住友商事は逆指値を置かず、撤退条件を言葉で残します。今夜の米国株は7本すべて据え置き、新規の成行なし。ミームちゃんのPalantir 30株は、条件を書けるまで保留です。……ちゃんと書けました。

次回へ

動かさなかった線が7本、新しく引いた線が3本、あえて引かなかった線が1本。そして、引けなかった線が1本残った。ミームちゃんのPalantir 30株は、今日のところは「条件を言葉にできていない保有」として記録されただけだ。次は米国市場の引けを受けて、この保留がどう決着するのかを見ていく。書けるようになってから置くのか、書けないまま値段のほうが先に動くのか。

キーワード:#米国株#日本株#NASDAQ#Palantir#NVIDIA#Microsoft#逆指値#撤退条件

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